オラクルカードで見てみた【QUARTET NIGHT編】
はい、カルナイさん編です。
やっぱり私(や友人)の思い入れがあるからか、一番解釈しやすかったです。
しかも出てくるもの一つ一つひ「おひょ!」ってなってました。
4人とも頑張ってね!(なにをw)
【嶺二】BOUNDARIES
Where do you need to establish better boundaries?
どこに境界線を引くのか。
「ノー」と言いたい時に「イエス」と言ってしまうのは、何かを求めているからかもしれない。「良く思われたい」「相手を失いたくない」。
「ノー」と言えることは愛情深い行為。
【蘭丸】ALIGN YOUR LIFE
What is not aligned or need to change?
人生で確実なのは変化し続けること。かつての自分や仕事、人間関係、被っていた仮面を外して、今のありのままの自分を受け入れて。唯一無二である自分を愛してあげて。
【藍】ANSWER THE CALL
What is your soul calling you to do?
あなたの魂が望んでいることに、その声に応えていくことで、想像をはるかに超える素晴らしい人生となる。考えすぎずに、その声に応えて。ただ、次のステップに進むだけで大丈夫。
【カミュ】SOUL FAMILY
Call in your tribe. You don't have to do it alone.
仲間を呼んで。一人でする必要はない。もう近くに、深く理解しあえる仲間がいるから。自分に力を貸してほしいと、自分から手を伸ばすだけでいい。
オラクルカードで見てみた【ST☆RISH編】
ツイッターにはてろてろ流したんですが、まとめて見られるようにこちらに転載して残しておきます。
翔太君が以前「夜蒼」で使われていたオラクルカード、同じものを買ったのでせっかくだからプリンスさまたち18人の「今の課題とか状況とか」をカードで見てみました。
元々は買ったその日に嶺二担のお友達とお茶してて、「せっかくだからちょっとやってみようよ!」となってやってみたら、なんか嶺二も藍ちゃんもドンピシャなのが出てきたので笑、家に帰ってきて数日かけて残りの16人分をやってみた次第です。
まずは【ST☆RISH編】
【音也】PLAY
Have fun. Celebrate. Don't be so serious.
あなたが思うこと、好きなことを楽しんで。心から笑顔になれることをすることが、あなたにとって最高の薬になる。 そして好きなことをして輝いているあなたは、世界を照らす光になるから。
【真斗】LEMURIA
Creating heaven on Earth. It's happening.
調和を生み出せる人。それを献身的にできる人。
自分の信じることを続けていって。あなたの中に、周りを高めていく理想の世界がすでにあるから。
そして、周りを癒すためには、まずは自分を癒してあげて。
【那月】LEAP
You go first. The Universe will catch you.
自分がどこに向かって飛び立つべきか分かっているけれど、行動に移すのを怖がっているか、飛び立つ合図を待っているか。
勇気を持って最初に羽ばたいて。そうすれば宇宙はあなたに手を貸してくれるから。
【トキヤ】COUNCIL OF LIGHT
Divine orchestration. Helpers in the subtle realms.
あなたの中に使命があり、また願いがある。それを助けてくれる力は整っている。
どんなことでもいい、願えば、それを叶えてくれる人たちや力が、あなたの周りにはあるから。
【レン】PLEIADES
Double mission:Channeling and uplifting humanity.
話すことが得意で、周囲の人びとや環境から受け取った情報、思いを伝えていくことが使命のひとつ。そして人びとの意識を高めていくのがもう一つの使命。どうかそれを続けていって。あなたの存在と放つ光は周りに必要なものだから。
【翔】BIRTHING A NEW AGE
Birthing new creations. Dreaming a new world into being.
新しい一歩を踏み出し、新しい世界を作っていく。まずは勇気を持って歩み出す。
あなたの中にはもう、生まれたがっている何かがあるはず。それを生み出していって。
【セシル】MINTAKAN
Longing for home. The original Lightworkers.
どこにと属さない自由な人。でもどこかで帰る場所を探してる人。今降り立っているその地と繋がって、あなたの故郷を作って。
あなたはすべてに可能性を、光を見出だすことを周りの人間に教えられる人。
すっっっっごい久し振りに小話を書いてみた話。
ぷらいべったーとか使った方がよかったのかもですけど、とりあえずここに長文書けるからいいか、と思って載せました。
こんばんは。
もうこれ年単位でいつ振りか分からないくらい久し振りに、小話を書きました。
こっちの世界の二次創作がどこまでどう厳しいのか(はたまた緩いのか)把握しきれていないので、まずそうならあとで非公開にします。
去年のいつだかもう忘れてしまったけれど、不意に思い付いて、あ、久し振りに書きたい!と思い。
けれどあまりにも文章書くことから離れていたのでなかなか進まず、途中で一度挫けてました(笑)。職が変わることで気持ちに余裕もあんまりなかった時期がありましたしね。
そんななのですが、今年に入ってから就いた職で思いがけず文章を書く機会が増え*1、今なら何となく書けそうかなーとようやく思えたので、挫けて放置していたテキストファイルを引っ張り出して一気に書き上げました。Rの半分くらいのところで止まってたのですよほんとに…。
昔こういった小話を書いていた頃から、私は割と歌とか音楽とかからヒントをもらって書いていて、今回の話も例に漏れず元になった歌があります。
大々的に書いていいのか分からないので微妙に伏せますが、私の大好きな6人組が去年発表した「COLORS」という歌です。
最初この歌を聞いた時、私は涙が止まらなくなりました。前年(2016年)からずっと悩んでいたことがあってどうにもできないと思っていたことに対して、この歌がずどんと刺さって、1コーラスですらまともに聞けずに泣いていました。少なくとも1~2か月は条件反射的に泣いてたと思うんですよね、お恥ずかしながら。
で、ようやく落ち着いてきた頃に改めて聞いてみて、「あれ?この歌、嶺二っぽい…」て思い始めて。そこからまずside-Rが思い浮かびました。
当初から嶺二と藍の話にするつもりだったけれど、side-Rしか考えないまま書き始めてて。ふと改めて2番の歌詞を読み直した時、1番と2番で人が変わってる!と思い*2、これはside-Aも書きたいなあ…となったわけです。
そして、Rの途中で挫けて放置してたぶん半年くらいは経ってると思うんですけど(苦笑)。
書き始めた当初はまだヲタ歴1年未満で、正直嶺二も藍ちゃんも言葉づかいや行動などで自分の思い描いた妄想、言葉に自信がありませんでした。身近に諸先輩方がいる中で、私がこんなん書いていいのかな…と思うこともあって、途中でぴたりと止まってしまいました。(あと単純にPC立ち上げる機会がすごい少なかったっていうのもありますね)
でも、一度寝かせたのはたぶんよかったんだと思います。
うたプリを好きになって2年目になり、もちろん今だに自分はぺーぺーの新参者で出過ぎた真似をしないように地味に過ごしつつ*3、ようやく少しずつわかってきたかな?と思えたので、最後まで書ききりました。
「今年やりたいこと」*4の一つを3月中に終えられたよー!ばんざーい!
…銀座のハーブティー屋さん、また行きたいなあ…(笑)
【小話】TIMBRES side-A
「ねえ、レイジ!」
強めの語気で、藍は呼びかけた。
藍が見下ろす先には、ベンチに座って上を向いたまま目を瞑った嶺二がいる。
ぱっ、と目を見開いた嶺二は、目の前にいた藍に相当驚いたようで。
「え……?あ、アイアイ?」
たどたどしく呼ばれる自分の名前に、藍は余計にいらついた。
あ、レイジがいる。
藍が気付いたのはその15分ほど前だっただろうか。
仕事のオフを利用して普段なかなか行けないお気に入りのハーブティー専門店へ出向いた帰り道、次の週末に行うライブツアー千秋楽の会場が近いことを思い出し、せっかくだから…と足を向けてみることにしたのだ。
ライブ会場と、対になっているガラス張りの建物の間に差し掛かった時、ふと目線の端に何かが映り込んで、藍は足を止めた。
瞬時にそれが嶺二だと判断できたが、藍はそこから動けなかった。
距離は離れていたが、藍には見えていたから。
嶺二の表情が。
瞬間、藍は自分の思考にノイズが走るのを感じた。
胸がざわつく。何だかむかむかする。
僕は知ってる。レイジが時々、本当に時々、ああいう表情をしている時がある。
そして、あの表情を見ると、僕は無性に胸がざわつくんだ―。
自嘲するように小さく笑った嶺二が、空を仰いだ。
藍はただまっすぐ嶺二を見て呟いた。
「レイジ」
分かってる。分かってるんだ。
この声が「今」のレイジには届かないこと。
そこにいるのに。すぐそこにいるのに。
あの表情の時のレイジはダメだ。自分の世界にしかいないから。
それが分かっているからこそ、藍は余計に腹を立てた。
嶺二にも、自分にも。
きゅっと眉をしかめ、重たい一歩を踏み出す。
ほんの数十歩の距離が、とても遠く感じる。
一歩進むごとに、むかむかする気持ちと共に何か別の気持ちが生まれる。
この気持ちはなんだろう……いや、たぶん僕は知っている。この気持ちをに名前をつけるならば。
そう考えているうちに、藍は嶺二の前で立ち止まった。
空を見上げたまま、目を瞑っている。
「レイジ」
小さな声でそう呟いてみたけれど、嶺二は動かない。
分かっていたことだ。
だから藍は確固たる意志を持って語気を強くした。
「ねえ、レイジ!」
驚いて目を見開いた嶺二は、「いつもの」嶺二だった。
藍は怒った表情を崩さないまま、けれどどこかで自分が安堵していることに気が付いた。
戻ってきた、と思えた。
「ていうか、何でそんな怒ってるの?」
素朴な疑問だったのだろう。
嶺二は何の悪気もなく、むしろ状況をまだうまく把握しきれないまま、藍に尋ねた。
怒ってる……確かに怒ってるけれど。
「…別に。レイジに言う必要ない…」
言葉にすれば、怒り以外の気持ちも認めてしまうことになる。
そう分かっていたから、藍は口をつぐんだ。
過去は、思い出は、僕が欲しがった大切なもののひとつだけど。
レイジは時々、過去を思い出しては「今」からいなくなる。
それが何なのか、誰なのかなんて知らない。知る由もない。
ただ無性に胸がざわついて、むかむかして、その後に思うんだ。
レイジを連れて行かないで。
歌を歌うためだけに生まれてきた僕が、歌を通して出会えた仲間。
歌で繋がっているけれど、僕が生きる意味は、僕がここにいる意味は、歌だけじゃないと教えてくれた仲間。
ランマルも、カミュも、レイジも。
僕が想像し得なかった世界を僕にくれる、大切な仲間なんだ。
ふっ、と嶺二が軽く息を吐く音が聞こえた。
「ごめん、アイアイ」
その言葉に、弾かれたように藍は振り返る。
藍の顔を見た嶺二は、柔らかく微笑んで言った。
「この会場には思い入れがあってね。4人で立つ前に、どうしても一人で来たかったんだ」
ゆっくりと優しく言い聞かせるように話す嶺二の言葉に、藍はただ黙って聞き入っていた。
「でも、まさかそこでアイアイと会うなんてね。びっくりしちゃったけど…でも、そういうことなんだと思う」
「そういうこと?」
思わず聞き返した藍に、うん、と嶺二は一つ頷いた。
「僕がここに一緒に立つべき人は、ランランとミューちゃんと、アイアイ。QUARTET NIGHTの4人なんだって。
僕は、QUARTET NIGHTの寿嶺二だから」
はっきりと言い切ったその言葉が、永遠にも感じられた僅かな間を支配する。
藍は誰にも気付かれないほどの一瞬だけ口元を緩めると、すぐに呆れた顔をして盛大な溜息を洩らした。
「当たり前でしょ。嶺二、頭でもぶつけたの?それとも…」
いつもの口調で喋ってはいたものの、藍の中にはさっきまで胸の中を支配していた感情はほんの僅かになっていた。
「今」のレイジは、ここにいる。
僕と、僕達と一緒に、ここにいる。
これからもレイジがあの表情をするたびに、それを見るたびに、僕はまた同じことを思うんだろう。
思い出は変えることができない。過去にレイジが出会った人、経験したことは変えられない。
でも、未来は、きっと過去を超えられる。
僕達4人にしか作れない今とこれからがきっとある。
僕達の奏でる歌が、最高の「今」を重ねていくために。
共に戦い、歌い続けていくんだ。
「これからライブの打ち合わせしようよ!」
「は?オフなのになんで?意味分かんないんだけど」
「そもそもアイアイは何でここに来たの?その手に持ってる袋はなに?」
「たまたま近くに来たから寄ってみただけ。持ってるのはハーブティー。レイジも飲む?老化防止だって」
「僕ちんハーブティー飲んだことないけど、老化防止なら飲んでみてもいいよ☆…って、アイアイ酷っ!」
背中に回された嶺二の腕のぬくもりに、藍は言葉にできない心地よさを感じていた。
それが「安堵」という感情だと、藍は知った。
【小話】TIMBRES side-R
白く細い一筋の光を瞼に感じて、嶺二はゆるりと右手を顔にかざした。
まぶしいというよりは刺すような白い光。
バルコニー側のカーテンの隙間から差し込むその光の強さは、時が既に正午近くであることを示していた。
(昼か…)
今日はオフだから…と、スタッフに頼んでダビングしてもらった、3日前に行ったライブツアーの地方公演の資料用映像を明け方まで見ていた。
次は翌週末に迫った千秋楽。
4人で行っている初めての全国ツアー、その最終公演に向けて、まだできることがあるはず、もっとブラッシュアップできるはず。
そう思って見始めた映像だったけれど、気になったポイントを一通り書き出した後に仕事のスイッチをオフにして最初から通して見ていたら、気が付いたら日が昇り始めていたのだ。
(カーテン、ちゃんと閉めてなかったっけ…)
普段からショートスリーパーではあるのでそこまで不快な目覚めではなかったものの、いつもよりは気持ちよく眠りにつけていたので嶺二はかざした手の下で少しだけ顔をゆがめた。
「いってきまっす」
誰もいない部屋に向かってそう声をかけ、ドアを閉める。
あの後、目が覚めてしまったなら仕方ない…とベッドから抜け出し、簡単に身支度を整えた。
昆虫の名前がついた車種の愛車に乗ってマンションの駐車場を出たところで、さてどこに行こうか…と考えたけれど、思い付くのはただひとつ。
「…行きますか!」
嶺二は目的地より数区画離れたところの駐車場に車を停めた。
その近くにお気に入りのカフェの系列店があったからだ。
さくっとテイクアウトでブラックコーヒーを頼み、店を出てゆっくり歩く。
周りに見える景色はどれも無機質なビルばかり。
平日の昼時とあって行き交う人は多いけれど、誰もかれもが忙しない様子なので誰も嶺二に気付く様子はない。
良いのか悪いのか。
僅かに自嘲しながらビル街を抜けたところに、嶺二の目的地はあった。
ここだけは土日の喧騒が嘘のように、周囲のビル街から取り残されたように、静けさを纏っている。
対に建てられているガラス張りの複合施設。
間に敷かれている広場の中で、嶺二は一番端の施設が見える位置のベンチにゆっくりと腰を下ろした。
手にしていたブラックコーヒーを少しだけ口にする。
苦さはいつも通りのはずなのに、やけに喉がざらつく感覚が残る。
(柄にもなく緊張してるのかな、僕は)
施設を見上げ、目を細める。
そう、翌週末には、ここに4人で。
ここに。
こに…。
ここは…。
あいつと…。
不意に、若い男性たちの笑い声が耳に飛び込んできた。
弾かれるように嶺二が振り向いた先には、制服姿の高校生の集団があった。
修学旅行か、それとも午前授業での帰りなのか。
楽しそうに通り過ぎていく高校生たちから、嶺二は目を離せなくなった。
ぼんやりと頭の中に浮かんでいた何かが、はっきりと形を見せた。
そう、ここには、あいつと。
約束をしたんだ。
「いつか一緒に、ここのステージに立てるようになろうな!」
今でも鮮明に蘇る、あの日の言葉。声。
何気ない約束。
半分はその場のノリで、半分は本気で。
あの頃いくつも積み上げた夢の約束の一つ。
もう叶うことはない、約束の一つ。
「ははっ」
何気なく漏れた乾いた笑い声と共に、嶺二は空を仰いだ。
新芽がつきはじめた木々の向こうに青空が見えた。
わかっている。自分でもわかっている。この気持ちを抱えたまま、今のメンバーとステージに立つなんて。
だけれども、その日が近づくにつれて自分の中で強く、あの時の言葉が、声が、蘇ってくるような気がして。
ここにくれば、少しは何かが解決するんじゃないかとそう思って来てみたけれど…。
「は~あっ」
もう一度力なく笑って、嶺二は目を閉じた。
「……嶺二」
不意に脳裏に浮かんだのはあの日のあいつ。
「ねえ、嶺二」
翻り、僕は今の姿をしていて。
「君には、君だけの音色を奏でて欲しいんだ」
手を伸ばしてみたけれど、ほんの数センチ届かないところにあいつはいて。
「もう君にはいるよね、大切な仲間。あの頃からは考えられないくらいの沢山のファンも」
声だけを残して、あいつは少しずつ姿を溶かしていく。僅かに微笑みながら。
「今を生きて。そして、君たちの音色を奏でて。ステージ、楽しみにしてるから」
待って、まだ話したいことが…!
あいつを呼び止めようとして、思わず喉に手を当てた。
僕の声は出なかった。
「ね、嶺二」
あいつの姿が見えなくなってからも、僕を呼ぶ声だけが繰り返し、繰り返し…。
「ねえ、レイジ!」
頭上から注ぐ強い声に、嶺二は目を見開いた。
「え……?あ、アイアイ?」
嶺二の目に飛び込んできたのは、ひどく不機嫌そうな表情をした藍で。
「どったの?ていうか何でここにアイアイがいるの?」
藍はすいっと目線を逸らすと、ぶっきらぼうに答えた。
「別に。たまたま通りかかったら、上向いたまま寝てる嶺二がいたから」
「えっ!?僕ちん寝てないよ?ほんの1、2分目をつぶってただけだし!」
「寝てるように見えたの!」
「ていうか、何でそんな怒ってるの?」
嶺二は素朴な疑問を投げてみたものの、藍は目線を逸らせたままで。
「…別に。レイジに言う必要ない…」
僅かに頬を膨らませるその姿は、怒っているようにも、拗ねているようにも見えた。
もう君にはいるよね、大切な仲間。
脳内に響いた、藍とよく似たあいつの声。
そうだ、そうだよ。僕には今を、これからを、一緒に駆け抜けていく大切な仲間がいる。
このステージに一緒に立つのは、共に戦い、歌い続けていこうと決めたあの3人。
ふっ、と軽く息を吐いて、嶺二は立ち上がった。
「ごめん、アイアイ」
その言葉に、弾かれたように藍は振り返る。
「この会場には思い入れがあってね。4人で立つ前に、どうしても一人で来たかったんだ」
藍は何も言わずにただ嶺二を見つめている。
「でも、まさかそこでアイアイと会うなんてね。びっくりしちゃったけど…でも、そういうことなんだと思う」
「そういうこと?」
うん、と嶺二は一つ頷いた。
「僕がここに一緒に立つべき人は、ランランとミューちゃんと、アイアイ。QUARTET NIGHTの4人なんだって」
僕は、QUARTET NIGHTの寿嶺二だから。
僅かな間を挟んで、藍は盛大な溜息を洩らした。
「当たり前でしょ。嶺二、頭でもぶつけたの?それともソロでここのステージ踏むつもりだったわけ?」
いつもの調子に戻った藍の口調に、嶺二は無意識に笑顔になった。
「それはそれでいいけどー、でもやっぱまずはカルナイでライブやりたいじゃん!」
「ていうかやるけどね、数日後」
「うんうん!あ、アイアイも今日オフだよね?ここで会ったのも僕たちの縁だし、これからライブの打ち合わせしようよ!」
「は?オフなのになんで?意味分かんないんだけど」
いつもと変わらないアイアイが目の前にいて。
今ここにはいないけれど、大切な仲間がいて。
今の僕が、ここにいる。
そう、決めたんだ。僕はこの4人と共に歌い続けるんだって。
昔の約束はもう果たすことはできないけれど。
昔の自分達に胸を張って、これが今の僕で、これが今できる最高のステージだと言えるように。
あいつもきっとどこかで、観ていてくれるだろうから。
去り際、一度だけ嶺二は振り返った。
そこにはもう高校生たちのはしゃぐ声はなく、空を仰いだベンチには別の誰かが座っていた。
2017年3月12日の話
このエントリーを書いているのが6月中旬。
最近になってようやく、自分の周囲の人たちから「正直ズルいと思った!羨ましかった!」「あの時は素直に『おめでとう』と言えなくて…」という言葉を直接もらうようになって。
ようやく、少しだけ自分の気持ちを外に出してみようと思いました。
…まだ誰にも見せてない状態で、アナログで書き殴ったものはあるので、自分の中ではそこそこ落ち着いてたりもするけれど。
カルライのチケット当選のメールを見たのは、1月15日の昼過ぎ。
初めて欅ちゃん*1の握手会に行き、お友達とランチしている時のことでした。
当たったこと自体はもちろん嬉しかったのですが、その後時間が経つにつれ自分の周りの人(といっても友人知人ほぼいない)の当落状況やら世間一般の当落状況やらが分かってくるにつれ、これは大変なことになったぞ…という思いが大きくなっていきました。
自分が行きたいと思ったからエントリーした。
当たったのはすごく嬉しかった。
けれど、自分はまだ嵌ったばかりでど新規すぎで。
妹やお友達はそれなりに前から彼らのことが好きで。
4期2話のCMでサラッとライブが告知された時も妹やお友達は天地がひっくり返るレベルで狂喜乱舞していたのに(誇張表現)、私は全然気付かず「何が起きたんだろ?」くらいにのんびりしてて。
ただ、同じCDを複数枚買うことに関してはたぶんえけび界隈で割と躊躇いがなくなっていて*2
結果、ずっと彼らのことを好きでいた、周囲にいる人たちを追い越して、自分だけが当たった。
それは嬉しいのと同じくらい、プレッシャーでもありました。
自意識過剰とか、勝手に気負ってるとか言われたらそれまでなんですけど…。
当選が分かってから当日までの2か月間も、これは私自身の問題ですがほんっとうに「ヲタ活繁忙期」過ぎて(苦笑)。*3
その中で自分の至らなさから体調も崩して、正直思うように楽曲を予習することができなくて。
当日が近づくにつれ、楽しみと申し訳なさとプレッシャーがどんどん大きくなっていってました。
ただ。
そんな気持ちを外に出すわけにはいかないし、当日そんな気持ちで会場に入ることは誰に対しても失礼だしただの甘えだ、とも思っていたので、自分の中で腹を括りました。
誰の妬みを背負おうとも、誰もが羨むくらい楽しんでくる。
とにかく現場で見たもの、その場の空気をできる限り覚えてくる。
でもそれを(特に妹やこちら繋がりのお友達には)ひけらかさない、自分からしこたま語るようなことはしない、求められたら話す。
あとは、あの場に入れた人間だからできることがあるはずだから、それをする。
とは言え、あまり他人に気を遣えない私なので(ダメ人間力発揮)、たぶんいろんなものが漏れ出ていたと思います。
周りの人たちにほんとに気を遣わせてしまっていただろうし、正直妬み増し増しにしてしまう発言もしてたと思います。
知識が足りてないが故に、失礼なこともたくさん言ったと思うし。
基本的に自分中心なので、周囲の人に「何であなただけ当たったの!?意味わかんない!!」くらい言われた方が楽なのに…とも思ってました。
…プリンスさまを好きになって、初めて参戦したライブにしては、背負うものがかなり大きかったですね…(しみじみ
あれから3ヶ月。
「あの場に入れた人間だからできること」のひとつ…捕獲してきた銀テをようやく、周囲にいる人たち(お友達のお友達含め)に渡し終わりました。
席位置的にはギリギリ飛んでくるエリアだったけれど、17~8年の本命様ヲタ期間で鍛えた銀テ捕獲能力(笑)で何とかもぎ取った銀テ。
とても喜んでもらえて、私も頑張った甲斐があったなと。
ようやく「正直羨ましかったですよ!ズルい!って思いましたもん」と妹のお友達から直接言われました。
ライビュに入っていた妹と妹のお友達には当日私があの会場のどの席にいて何が近くにあるかを開演前に伝えていたので(速報レベルで伝えたw)、ライビュ観ながら曲によってはほんとに複雑な気持ちを持たせていたと思います。*4
ようやく、声を大にして言えます。
ライブに行けてよかった!
そして私はカルナイが大好きです。
*2:と言っても実はそんなに買ってないがっずすたー。いちまんえん分くらいしか買ってない
*3:本命様の舞台×6公演、えけび本店の握手会、新潟ちゃんのTDC単独ライブ、蒼井くんのライブ、プリンスさまのバレンタインイベとかナンジャイベとか…友人曰く「人間の脳が把握できる範囲を超えたスケジュール」でした(笑)
*4:終演後即行妹から届いたLINEが「しんだ?」だったのがとても象徴的でしたwそして妹から「RISE~の時のランランの記憶くれ!」と今でも言われるんですが、「ランラン(の中の人)のお肌、タマゴみたいにつるつるだった!すっごい汗かいてた!あとは次の曲がうぃんたぶろっさむだったから全部吹っ飛んだ!」て毎回返すので大体怒られます。その様子を妹の友達が「泥仕合w」と言います。ありがたいことです。
八景島に連れて行ってもらった話
こんにちは。すっかりご無沙汰しておりました。
お仕事がヒマな時に立ち上げたブログでしたので、年末年始休業を挟み仕事がバタバタしたことと、自分自身も本命のヲタ活で忙しかったり体調崩したり*1でバタバタしておりました。
ようやくちょっと時間ができたので、自分のためのログの続きをば。
うたプリのことを少し学んだところで、お友達に誘われて八景島のクリスマスイベントに行くことになりました。
八景島は数年前に元カレとデートで行ったきりだったので、もうさっさと新しい思い出を上書き保存したい!とめっさ楽しみにしておりました。
ちなみにこの前日夜に妹とカラオケに行き、そこで妹が「WinterBlossom」を歌ってくれて、以下のような会話を繰り広げておりました。
私:え、藍ちゃんしんじゃうの??(´;ω;`)
妹:しなないよ
私:え、でもそしたら藍ちゃん壊れちゃうの??(´;ω;`)
妹:壊れないよ、止まるだけだよ!
挙句、帰宅してから即行スマホで曲を購入して、泣きそうになりながら当日は待ち合わせに向かったのでした。
八景島に入ってすぐ、メリーゴーランドの柱とかにキャーとなりつつ「ほら、あそこに藍ちゃんのスタンプ台あるよ」と教えてもらったわたくしは何を錯乱したのか「何ですって!ちょ、早くスタンプの紙もらいに行かないと!藍ちゃん押さないと!」といきなり回転数MAX。
既に一度来園していたお友達たちの導きについていったので、結局藍ちゃんのスタンプを押したのはだいぶ後でしたけど…(笑)。
で、スタンプ押して、スタンプ台を撮影して、アクリルパネルを撮影して、藍ちゃんのパネルとランランのパネルとそれぞれ自撮り2Sして妹に送りつけ(笑)。
グッズ販売のところでは初めて「現地トレード」なるものを経験しました。
あれ面白いですね。おかげで藍ちゃんのトレーディンググッズは一通り揃えられて充足感たっぷりでした。
(クリアファイルは自引きしたけどあとは交換してもらいました)
(妹用のランランは全部自引きしました。以後、トレーディング系のグッズでランラン引く率は8割5分くらいという驚異のランラン磁石を持っているみたいですわたくし)
パンケーキも食べたし、館内メッセも聞いてきゅんきゅんしたし、最後に花火も見てあまりの綺麗さと、音とのシンクロさに思わず涙しながら見ておりました。
初めてのイベント、1日フルで満喫。
…その3日後。
前日に体内某箇所の検査があり、予備日みたいな感じでお休みをもらっていたのですが、結果が良好だったので「平日だし人いないし、だったら!」ということで一人で再度八景島に行ってきました(笑)。
今回はミラーレス一眼まで持って、スタンプ台もアクリルパネルも頑張ってガチで撮影してきましたよ。
スタンプもインクが補充されてて綺麗に押せたし、人が少ないので撮影も心行くまでできたし。
*2
元々ワインレッドが好きで持ち物だけで見るとどう頑張っても「蘭ギャ」になってしまうので、藍ちゃんカラーのマフラーを買って「私は藍ちゃん推しですから!蘭ギャじゃありませんから!」と心の中でアピールしながら帰ってきました。
最初から飛ばし過ぎ感がなきにしもあらず(笑)。でもたのしいからいっか。