小話

【小話】TIMBRES side-A

「ねえ、レイジ!」 強めの語気で、藍は呼びかけた。藍が見下ろす先には、ベンチに座って上を向いたまま目を瞑った嶺二がいる。ぱっ、と目を見開いた嶺二は、目の前にいた藍に相当驚いたようで。「え……?あ、アイアイ?」たどたどしく呼ばれる自分の名前に、…

【小話】TIMBRES side-R

白く細い一筋の光を瞼に感じて、嶺二はゆるりと右手を顔にかざした。まぶしいというよりは刺すような白い光。バルコニー側のカーテンの隙間から差し込むその光の強さは、時が既に正午近くであることを示していた。(昼か…)今日はオフだから…と、スタッフに…